AIが数学の難問を解決していいのか|柞刈湯葉
AIがナヴィエ・ストークス方程式などの未解決問題を解く動きに対し、数学者は「答えよりも解く過程が価値を生む」ためAIが新しい発想の芽を摘むと懸念する。対数の発明が計算機の早計な直計で埋もれたかもしれない、というたとえで説明する。
一方で、AIが先に答えを出しても、人間が後から理解できる理論へ組み直すことは可能だという。アーベルの長い証明をガロアが群論で簡潔化したように、AIは誤った問題設定に人生を費やすリスクも減らせる。
結局は、AIの力を活かしつつ人間の理解を育てるやり方を人間側が設計することが課題だ。AIは賢いが「親」ではないため、自分たちの学びの指針を自分で決める必要がある。

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